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現在日本人の2人に1人はがんに罹患し、3人に1人はがんで亡くなっています。がんの撲滅はわが国の医学・医療の最大の目標です。多くの優れた抗癌剤や分子標的薬の開発にもかかわらず、がんを撲滅できない理由のひとつとして「がん幹細胞」の存在があげられます。がん幹細胞は正常幹細胞と共通の性質を持ち、がん組織を維持すると同時に転移をひきおこす細胞です。ニッチに存在して静止期にあるがん幹細胞には抗癌剤や分子標的薬が効きにくいのです。従って、がん撲滅のためにはがん幹細胞を標的とした新規治療法の開発が必須です。
東海大学医学部付属病院は県内随一のがん治療実績と新規がん治療薬の治験実績を有しており、医学部ではがん治療に関する特色ある基礎研究が行われています。これらの実績をもとに「がん幹細胞研究センター」では2012年度より文部科学省の私立大学戦略的基盤形成事業に採択されました。「がん幹細胞ニッチを標的とした新規治療法の開発」を研究テーマとして基礎、臨床の複数のグループが以下の共同研究をすすめています。
1.造血腫瘍ニッチを標的とした新規治療法の開発

2.乳がん骨転移巣でのニッチ環境の解析
および新規ワクチン療法の開発

3.婦人科系腫瘍の維持機構を標的とした
癌免疫療法の開発

4.消化器がん進行における癌幹細胞血管ニッチを
標的とした治療法開発

5.幹細胞ニッチ分子Notch ligandを標的とした
新規抗癌剤開発
すでに具体的な治療法も開発されつつあり、本研究センターで大学院生はトランスレーショナルリサーチの実際を学ぶことができます。意欲ある大学院生の参画を期待します。
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