東海大学医学部医学科が目指す「良医育成」
東海大学医学部医学科は、開設以来、常に「科学とヒューマニズムの融和」の精神に基づき、「良医」の育成に努めてきました。時代とともに、医療は目覚ましい進化を続けておりますが、生涯学び続けようとする気持ちと実践力を身につけ、常に最新の医学の専門知識・技術を備え、患者さんはもちろん、さまざまな職種の医療スタッフとも綿密なコミュニケーションを図りながら最良の医療を提供して社会に対する責任を果たすのが「良医」の務めです。
今、日本の医学部・医科大学には、国際標準(グローバルスタンダード)に適合するよう医学教育の再構築が求められています。そこで、これまでも診療参加型臨床実習(クリニカルクラークシップ)や編入学制度、海外留学など欧米の施策を先駆けて導入し、世界で通用する医師の養成に取り組んできた本学においても、この数年間でさらなる改革を進めて来ました。そのひとつとして、2015年には良医が備えるべき6つのコンピテンス(成果)と41のコンピテンシー(獲得すべき資質・能力)を定めて、卒業時に身につけておくべき能力を明確にした「アウトカム基盤型教育(Outcome-Based Education)」を展開してきましたが、2023年度には現代社会から求められる良医像をさらに熟考して、46のコンピテンシーに全面改定いたしました。その改訂作業の中でも、とりわけ、社会が医師に求める「プロフェッショナリズム」教育の充実に努力しています。
これと同時にそれぞれのコンピテンス・コンピテンシーのパフォーマンスレベル(進級判定基準)を設定しており、カリキュラムの中において、学生自身が自分の学修到達度を確認できるよう6年間の随所にマイルストーンが配置されていて、目標に向かって効率的な学修を進めることができるとともに、教員も重要課題を明確に認識して個々の学生を指導できるという大きな利点につながっています。加えて、医学研究への参画やハワイ医学教育プログラム(HMEP)ならびに派遣留学制度など本学の多彩なカリキュラムは、現代社会における多様な学生ならびに社会のニーズに必ずや応えることができるものと信じています。
そして2021年度には、こうした本学の取り組みを日本医学教育評価機構から評価され、国際標準にかなうものとして認定いただきました。この評価を受ける中、いくつかの改善すべき点も明らかとなりましたので、今回のコンピテンス・コンピテンシーの改訂を皮切りに、学生のより効率的な学修を支援する「統合型カリキュラム」の導入など、よりよい医学教育を目指して、今後も新しいカリキュラムを随時検討・導入して参ります。
東海大学医学部医学科は、これからも「自己検証」と「改革」をキーワードに常に進化して参ります。高い志を持つ学生の入学を心から歓迎するとともに、ここに集う学生諸君の大いなる成長を期待しています。
6つのコンピテンス
Competence 1
プロフェッショナリズム
豊かな人間性と知識・技能を兼ね備え、良医として責任を持った行動ができる
Competence 2
社会的役割の実践
文化・地域・社会を認識し、医師の社会的役割を実践できる
Competence 3
科学的探究心
医学的課題を発見し、論理的に分析・発信することができる
Competence 4
応用可能な医学的知識
正常な構造・機能や病態、病気の診断・治療・予防を修得し、臨床的に応用できる
Competence 5
医療実践技能
基本的診療技能を修得し、チーム医療に参画できる
Competence 6
グローバルな視点
医療・医学に国際的な視点で対応できる
